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温泉天国の戦闘

このblogはフィクションです。

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おたく、ロードバイクに乗る。

レフティがカッコいい、俺のキャノンデール・F3(2010)。
とてもよく走る。
’90年代のマウンテンバイクしか知らなかった俺には隔世の感がある。

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昔話をしよう。

少年がアルバイトで貯めた8万円を握り締め、街の自転車店にやってきた。
ミヤタのロードレーサーを注文したのだ。
ポップでサイケなグラフィックがイケていた。

しかし、おりしも当時はマウンテンバイクブームの真っ只中。
反面ロードレーサーの生産数は少なかった。
少年は3ヶ月待ったけれどついにロードレーサーは入荷せず、諦めてマウンテンバイクを買ったのだった。


少年というのは他でもない、当時17歳の温泉天国だ。
思えばあれが人生の分かれ道だった。
すっかりマウンテンバイクに魅了されてしまった俺はその後もマウンテンバイクに乗り続けた。

1台だけ、マウンテンバイク以外の自転車を買った事がある。
650Cのトライアスロンバイクだ。
トライアスロンをする訳ではなく、DHバーがカッコいいからという理由で乗っていたのだ。
しかしデュアルコントロールレバーではなくDHバーの先のグリップシフトで変速をしなくてはならなかったから乗り難かったし、頻繁にパンクをした事がありトラウマからあまり乗ってあげられなかった。

やはり自転車は用途に合った物に乗るのが一番だ。



時は流れ、再び走り始めた俺。
ロードレーサーってどうなんだろう。
あんなクールなマシンで颯爽と流せば最高の気分だろう。
そんな折、自転車店の壁に飾られたキャノンデール・スーパーシックスHI-MODのフレームセットが目にとまった。
リクイガスカラーにペイントされたそれは2010年モデルの在庫品で、大特価のプライスタグが貼られていた。

こいつを、俺のものにしてやるぜ・・・!

それが良い感じに生活のモットーとして機能し、俺はいくばくかの金を貯める事ができた。
そこにある日、衝撃の事実が告げられる。

「あれは48サイズだから、キミには小さいよ。」

「えっ? えっ?! シートポストやステムで帳尻を合わせれば・・・」

「無理だね。 キミの身長なら50サイズは必要だろう。」

「じゃあ、もう一本の赤×黒のHI-MODは?!」

「あれも48サイズ。」


自転車屋は非情にも言い放った。

俺は突然、生活のモットーを失ってしまった。



次回に続く。






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The weight

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現実に向き合えない心の弱い俺はずっと現実から目を背けてきた。
しかしある日突然、その現実は事実として俺の目の前に突きつけられたのだ。

あれは去年の3月、越後湯沢に泊まりでスキーに出掛けた時だった。
湯沢東映ホテルの大浴場の脱衣所に置かれた体重計の針は確かに78キロを指していた。
80キロは目前だ。
太り始めた事は自覚していたけれど。まさかここまでとは・・・


エスカレーターの事故があった2008年夏のワンフェスの直前、俺は猛烈な肩の痛みに襲われた。
50肩(石灰性腱炎)だった。
あまりに運動不足だと医者にあきれられた。
それから健康を意識するようになったのだけれど、自動車学校へ徒歩で通学するのでは運動強度がてんで足らなかったようだ。

自動車学校へ通学する道すがら、自転車店を見つけたのだ。
そうだ、自転車を買おう!
俺は若い頃にはマウンテンバイクに乗っていて、ダウンヒルやクロスカントリーのレースにも出たことがある。
自転車旅行をしたことも。


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去年の夏はよく自転車に乗った。
最初の頃は数キロ走っただけで汗だくになったけれど、そのうち数十キロのサイクリングもこなせるようになってきた。
下り系を意識して小さめのフレームサイズを選んだからポジションはきつかったけれど、このマウンテンバイクは本当に良く走る。
特に上り坂が得意で、どんな坂道でも駆け上がった。

そしてこいつの燃料は他でもない、この俺の腹にたまった脂肪なのだった。

♪ようファニー、そんな荷物は放り出しちまえよ。
そしてその(腹に抱えた)荷物は俺に任せてくれ。

、というわけだ。




春からはフリークライミングも始めた。
クライミングは痩せる感じのスポーツではないけれど、隣町のジムへ自転車で足繁く通った事は減量に大きく貢献したと思う。
現実と向き合うために体重計も買った。

たいした食事制限もせずに俺の体重は少しずつ、しかし確かに減っていった。
運動をする事が自律神経に作用したのか、寝ている時の変な寝汗も無くなった。


俺はこのマウンテンバイクに乗るにあたり、ただ単に走ることに楽しみを見出しつつあった。
昔取った杵柄でなんとなくマウンテンバイクを選んだけれど、近場にエキサイティングなオフロード走行を楽しめるようなスポットは無かったし、そういうスポットに出かけて行くにもそれははるか彼方だった。
マウンテンバイクは取り扱いも容易だし、走る道を選ばないから普段乗りには向いているけれど。


「ロードバイクってどうなんだろう。」
俺の興味はロードバイクに向かいつつあった。

次回に続く。





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見事に残念なラーメン

俺はイケていない食い物を食うと、美味い物を食った時と同じぐらいに盛り上がってしまう。

そりゃぁ食い物なんて美味いに越した事はないのだけれど、すっかり食い物屋のレベルが上がってしまった昨今、稀に残念な食い物に巡り合うとその体験の貴重さに興奮してしまうのだろうか。



今日、仕事の帰りに都内某所で食ったラーメンが全くもってさっぱりだった。
何故このラーメンはダメなのか、想像を膨らませながら食う。

まずこのスープの水面を覆う厚さ3ミリほどの脂の層だ。
これは背脂が溶けたものなのだろうか。
この店は豚の角煮を乗せたラーメンを名物にしているそうだから、角煮の仕込みで出た脂をスープに加えているのかもしれない。

油の類は加熱されると水なんかよりもっと熱くなる。
レンゲでスープをすくうも、アツい!!
余程冷まさないと口へと運べない。


そして、スープがからまない麺・・・
いや、そうではない!

大量の背脂が浮いたドス黒い、見た目に迫力満点なスープであるがこいつが見た目に反して実にうすっぺらいのである。
醤油ベースの、このほのかな甘みは化学調味料だろうか。

つまりスープの見た目とその薄っぺらさの意外性が麺にスープがからまないという錯覚を生み出しているのである。


さらに、見た目の迫力に反した麺の少なさが俺をわびしい気持ちにさせる。
その少ない麺を片付けてスープに取り掛かる。

スープを飲み進めると、何故か味がだんだん濃くなってくるのである。
これはスープを構成する物質の比重が極端に違うために、スープに層が出来てしまっているのだろうか。
麺の湯きりが不十分で、スープの浅い部分が薄くなってしまったのかもしれない。



俺はごちそうさまを言うと興奮を胸に秘め、そ知らぬ顔で席を立った。

俺は評論サイトなどにラーメンの評論を書いたりはしない。
この体験や感覚は俺だけのものだ。
独り占めにしたい。

実に見事な、残念なラーメンだった。




俺がブログにホルモン屋の話を書くずっと前に、中島らも先生が「全国まずいもの連盟」という団体を作ったそうなのだ。

俺は美味い物を美味いと感覚する為にはそれに相対するまずい食い物の存在が必要なのだという意見なのだけれど、先生はまずいものの意義をどう考えていたのだろうか。

冥土があるならいつか是非お聞きしてみたいものだ。





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俺のフジロック

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これはリストバンド交換の時に貰える場内の地図で、裏は全てのステージを網羅したタイムスケジュールのシートになっている。
折り方も工夫してありとても便利で、3日間ずっとポケットに入れて持ち歩いていた。


夜が更けてもフジロックはまだ続く。
プレイスオブワンダーの博多白天でラーメンを啜りクリスタルパレスのDJで踊るのも良いだろう。
苗場食堂のライブを見るのも良い。


くたくたになってキャンプサイトに帰って来て、入り口のケータリングでビールを一杯。
それからテントに潜り込むと、レッドマーキーやルーキーでズンドコやっているのがまだ聴こえてくる。
「おいおいマジかよ、もう夜中の3時だぜ?」
こんなところで寝られるかい!頼むぜ・・・
と思いつつ目を瞑ると、案外よく眠れてしまう。

そして翌日の朝、テントを叩く雨の音で目を覚ますのである。
これで天気が良いと、暑さで朝の6時には目が覚めてしまうそうなのだ。



俺はフジロックの3日間、ひたすら遊び、そして飲んだ。

話はわき道に逸れる。

俺がこの商売を始めた時はそれはものすごいプレッシャーがあり、仕事以外の事にはわき目も振らずやってきた。
また、この商売を始める前に勤めていた場末のブラック会社で俺はどん底の生活を知り、もう一日三食食えて雨風がしのげる屋根の付いた住処さえあれば他には何も要らないと思っていた。
無闇にストイックになっていた。

数年間、ほとんど人との関係を持たずに名古屋の公団団地の一室に潜みひたすら仕事に明け暮れていた俺は、表情を失った。
見ろよ、この表情筋の萎えきった能面のような顔を。

ニコンとフジロックのコラボでフジロックにやって来た人々の笑顔を撮ったサイトがあり、実はこれに俺も写っているのだ。
http://nikonnextxfujirock.jp/
このサイトの写真で、笑顔じゃないのは俺ぐらいである。
俺は写真を撮られる時などに、自発的に笑顔を作る事が出来ない。
笑顔を作れる人ってすごい、どうやったらそんなふうに出来るの?!と思うぐらいだ。

表情を失った俺はもはや、能面のように顔に出来た凹凸の陰影で表情を作るしかないのだ。


それともう1つ。
もう本当に馬鹿げていて笑っちゃう、恥しい話なのだけれど。
何故俺が十年以上もガレージキットイベントに注力をしてきたかというと・・・
それは彼女を作りたかったからなのだ。

知人の女の子に売り子を頼む。

キメキメな作品を作って持って行き、行列が出来るぐらいにお客さんが来てくれる。

その行列を見て俺のスゴさに気付き、売り子ちゃんは俺に惚れる。

という流れを期待して、俺は10年をこの作戦に賭けた。
こんなやり方では彼女は作れないのだと気が付いたのはつい最近の事だった。
(まあ、いろんなカワイイ女の子に売り子をやって貰えただけで俺は幸せだったけれど。)


俺はフジロックの熱狂の人ごみの中に、こういった過去の孤独や浅ましい自分、その他同業者への嫉妬ややっかみを置いてくるつもりでいた。
もはやポイ捨てである。
過去の自分をポイ捨て。

俺はフジロックを経験して以前とは違う、別の人間になれるつもりでいた。
果たして、それは果たされたのだろうか。



そんな熱狂的な日々も3日目。
3日目の夕方にはついに俺も力尽き、地面に座り込んでしまった。
もうダメ、もう限界です・・・

友人がオアシスの苗場食堂で飯を食っているそうなので、そこまで移動する事になった。
グリーンではケミカルブラザースが始まっていて、狂ったような盛り上がりの中を横切って歩く。
とてもついていけない・・・
俺の音楽やフジロックに対する情熱や執念もこの程度だったのかと、凹んでしまった。


苗場食堂で落ち着いて、美味い物を食って心地の良い音楽を聴いたら少し復活した。
苗場食堂は白飯とか味噌汁、けんちん汁などほっとするものが食えて良い。
しかし祭りもいよいよお終い。
日常に帰らなきゃ。

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帰りは現地で合流した友人の車に乗せて貰えることになった。
関越道は湯沢から所沢まで一本だから助かる。
助手席でウトウトしているうちにアパートについてしまった。
終わってしまうのはあっけない。


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憧れだった俺のフジロック。
またいつか、きっと行く。





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おたく、フジロックへ行く。

フジロックフェスティバルに、ずっと憧れていた。

フジロックを意識し始めたのは、mixiの「第一回フジロック経験者」というコミュニティを知ってからだ。
経験者たちがそこに綴った熱狂とカオスは俺を強く惹きつけた。
ここに行けば俺は何かを見付けられるかもしれない。

第一回とは違い会場は苗場に移ったけれど、それでもフジロックは憧れとして俺の胸の中にあり続けた。

そしてついに、思い切ってチケットを取ったのだ。

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チケットは近所のコンビニで、簡単に取ることが出来た。
コンビニのレジで一万円札を四枚も出すなんて、なかなか出来ない経験だ・・・



会場へは一日目の前日の、木曜日に乗りこむ事にした。
テント泊のつもりだったから、一日目の朝にキャンプ場にやってきて「テントを張る場所が無い!」というふうになるのを危惧した。

所沢から大宮へ行き、大宮から新幹線で越後湯沢へ。
越後湯沢までは駅弁でもパクついているうちに着いてしまう。
越後湯沢で新幹線を降りる人々は長靴に登山用ザックという出で立ちでいかにもフジロッカー。
駅の外は雨で、いきなりフジロックの洗礼。
シャトルバスの行列に並ぶ。

会場の苗場スキー場まではバスで30分弱だっただろうか。

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うわあああああ!
ついに来てしまったぞ・・・

シャトルバスが到着した地点からリストバンドの交換所までの道がすでに泥でぐちゃぐちゃ。
道が悪いとは聞いていたけれど、なるほどこれは・・・
ここでスニーカーから、持って来た防水のブーツに履き替えてそのまま3日間を過ごすのだった。

チケットをリストバンドに交換してテントを張りにキャンプ場へ。
遠くでは前夜祭の花火が上がっている。


木曜日の晩にやって来たにもかかわらず、既にかなりの数のテントが張られていて設営できる平地を見付けるのは困難な状況。

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(画像で空き地に見えるところは既にロープで場所取りがしてある。 今頃前夜祭でお楽しみなのだろうか・・・)


キャンプ場の入り口から随分奥に入った場所にある斜面に、どうにか平地を見付けて設営。
テントの中で一息ついて気が付く。

「ああっ、そうだ! 前夜祭に行かなきゃ!!!」


パレスオブワンダーのケータリングでビールを買い、それを片手に入場ゲートへ。
テンションあがる!

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前夜祭のブラフマン、カッコよかったな!!




次回に続く。

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温泉天国には二種類ある。
それは
よく訓練された温泉天国と
そうではない温泉天国だ。


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