温泉天国の戦闘

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ホルモン焼きの秘密

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新所沢にはいつも人気の少ないホルモン焼きの店があり、俺はここで静かにビールを飲みつつホルモンを焼くことを楽しみにしている。
何故俺がこの店を愛してやまないか、その秘密を君に教えよう。


まず、これは普通の焼肉屋でもそうだけれど、ここで供されるホルモンや肉は焼く前の状態で出てくる。
つまり、単なる素材でしかない。
これはプラモデルやガレージキットのようである。

この素材を食品として昇華させるには、焼き方であるなどのテクニックが必要となる。
どうにか工夫して、上手く焼くのだ。

網の上の、肉を乗せる位置が重要だ。
どこに乗せるかで火の入り方が違ってくる。
牛ホルモンは肉厚だから、網の真ん中に乗せたのでは表面が一気に燃え上がり中は生焼けだ。
網の端でじっくり焼く。
これが面白い。


それでも、失敗して焦がしてしまうことがある。
焦がしても食う。
俺のホルモン焼きは自己責任なのだ。
自分のしでかしたことの責任を取れないような輩はホルモンを焼くべきではない。


そして、食い方のカスタマイズ性だ。
テーブルの隅には数々の調味料が置いてある。
自分で好きなように味付けをする。
俺は焼肉のタレにおろしニンニクをどっさり入れる。
七味を振るのも良いだろう。
塩で食ってもうまいかも知れない。



俺は幸福感とは、その幸福に相対する不幸が無ければ得られないと考えている。
マリー・アントワネットは逮捕されてから初めてベルサイユ宮での生活が贅沢かつ幸福なものであったと知っただろうし、極端な話、窒息しかけた人間は呼吸が出来るだけでも幸せだと感じるだろう。

「美味しさ」というのもまたしかりなのではなかろうか。
この店の供する食い物は正直なところ、全てが美味いということはない。
中にはイマイチなメニューも存在する。
またはクセの強い食い物。

高価な代金を支払って山海の珍味を食い漁るより、俺はこの店で好きな物を食ってたまにイマイチな物も食うことを選択する。
その方が、比較的安価に「美味い」と感じられるのではなかろうか。



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温泉天国には二種類ある。
それは
よく訓練された温泉天国と
そうではない温泉天国だ。


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